旅行・山行記録

• 日程
• 天候：快晴
• 起床：5時30分
• 朝食：6時30分
• �@セスナ機による遊覧飛行と、�Aボートによるクルージングの移動は、区分して日誌・画像とともに下に記載する。
• 夕食：20時20分、エンジェルフォールキャンプにて
• 宿泊：エンジェルフォールキャンプ（屋根付き現地スタイルハンモック泊）
• 移動・日誌・画像
�@ サンタ・エレナからカナイマまで　―小型セスナ機（遊覧）飛行―
【参考地図�@：カナイマ国立公園とテプイ】


【参考地図�A：アウヤン・テプイ⇒カナイマの飛行ルート】


ホテル07:40⇒[専用車、20分]⇒8:00サンタ・エレナ空港08:40⇒[小型セスナ機、途中アウヤン・テプイやエンジェルフォール遊覧飛行、1時間25分]⇒10:05カナイマ空港⇒[専用車（トラック改造乗り合いバスのようなもの）、10分]⇒11:25ホテル・ボート乗り場

日誌
• ホテルで早めの朝食を摂った後、サンタ・エレナの町中を通り抜けて空港へ向かう。時間が許せば、もう1泊してこの町を見て回りたかった。田舎の町という感じで、治安の心配はなさそうである。空港ターミナルの建物は平屋で、グランサバナ特有の屋根が葺いてあり、可愛くて感じがいい。この地によく似合っている。ターミナルの中はこざっぱりしており、広い中庭を取り囲むように様々な施設などが並んでいる。我々は、簡単な検査を経て、滑走路に面した待合室に入った。外を見ると、我々を乗せて飛ぶセスナ機が3機が並んで待っている。操縦士は一人、1機5人ずつ乗り込んで、晴れた空へ飛び立った。これからカナイマまで飛ぶが、これは広大なグランサバナ、テプイ群、アウヤンテプイ、エンジェルフォールなどの遊覧飛行となった。
• 1時間半ほどの飛行であったが、見るべきものが多く、写真も沢山撮ったので、飽きることなく、楽しめた。それにしてもグランサバナは広い。このフライトで見たすべての範囲がその地域であり、大部分が「カナイマ国立公園」なのである。セスナ機はアウヤンテプイの南東側からテプイの上を越え、エンジェルフォールのある大きな谷の上に出る。この谷をチュルン川が流れている。
• 機が谷の上空を左に回り込むとエンジェルフォールが左手に見えた。滝に近づき、その上を旋回してくれたので、この世界一の落差を持つ滝の姿を空からたっぷり眺めることができた。その後、チュルン川、カラオ川（この二つの川を今日の午後ボートでエンジェルフォールキャンプまでさかのぼる）の上空を飛び、カナイマへ向かった。カナイマ近くになるとカラオ川の幅が広くなり、大きな瀬がいくつも見える。これらの瀬をさかのぼるのか？と思っていたら、やはりいくつかの瀬は我々を乗せたまま乗り切るのは無理で、我々はボートから降り、中州の中を歩いて上流でまた乗り込むということになった。最後に、滝がいくつも流れ込むカナイマ湖を廻り、カナイマ空港に着陸した。
  

  エンジェルフォール この滝の発見者、米国人James Crawford Angel Marshallの名による（「天使の滝」ではない）。 英 Angel Falls、西 Salto Ángel 現地名（先住民部族「ペモン」の言葉、ペモン語） Kerepakupai merú (waterfall of the deepest place) Parakupa-vena (the fall from the highest point) 世界最大の落差 979m、岩にぶつかることなく直下する距離 807m。 Angelは1937年アウヤン・テプイ山頂台地に着陸した。山頂に置かれたままであった彼の飛行機は、1970年、ベネズエラ軍により分解され、テプイ頂上から、ヘリコプターによって下に運ばれた。修理された後、現在（2012年時点）はシウダー・ボリーバルの空港の前に設置・公開されている（左の画像）。 [2015.05.18]

• 空港には「ターミナル」というべきものはなく、飲食店やお土産屋が店を開くオープンな建物が建っているだけである。エンジェルフォールやグランサバナ観光の拠点にしては小さな空港である。しかし、観光客は多かった。ホテルの「トラック改造専用オープンマイクロバス」とでもいうべき車でホテルまで運んでもらったのだが、未舗装の道路状況が悪く、ヒトがジョギングするくらいのスペードでしか走れない。車に揺られながらホテルに着き、屋根の下の広いオープンテラスで一休みした。目の前に広がるカマイマ湖を眺めながら、振る舞われたコーヒーを美味しくいただいた。

画像・コメント
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guiana_0205_0017.jpg ホテル玄関、中から	guiana_0205_0018.jpg 中庭に面した食堂	guiana_0205_0019.jpg トロピカルな中庭
guiana_0205_0020.jpg 朝の食卓	guiana_0205_0021.jpg ホテルの部屋	guiana_0205_0022.jpg 出発 天気は上々、快晴
guiana_0205_0023.jpg 丘を下る	guiana_0205_0024.jpg 街中の家 鉄格子が設置されている	guiana_0205_0025.jpg 車窓から
guiana_0205_0026.jpg 簡易食堂	guiana_0205_0027.jpg 「サロン」	guiana_0205_0028.jpg 道路標識
guiana_0205_0029.jpg レストラン	guiana_0205_0030.jpg "ELECTROAUTO"、電気自動車ではないだろう 自動車電機部品・修理店らしい	guiana_0205_0031.jpg 緑も多い
guiana_0205_0032.jpg 簡易食堂、これが多く目につく	guiana_0205_0033.jpg 前の車のトランク 荷物が溢れている	guiana_0205_0034.jpg 街中から出る
guiana_0205_0035.jpg 空港到着、ホテルから20分	guiana_0205_0036.jpg 空港ターミナルは「グランサバナ形式」	guiana_0205_0037.jpg ターミナル内部
guiana_0205_0038.jpg 銀行	guiana_0205_0039.jpg チェックイン	guiana_0205_0040.jpg ターミナルにも中庭がある
guiana_0205_0041.jpg 搭乗口入口前控え室	guiana_0205_0042.jpg 我々を運ぶ中型機3機	guiana_0205_0043.jpg 係のお嬢さん 美人、手がぶれた
guiana_0205_0044.jpg 男子トイレ入り口	guiana_0205_0045.jpg 飛行機に乗り込む	guiana_0205_0046.jpg 離陸 タ−ミナル全体がよく分かる
guiana_0205_0047.jpg 空港を離れる	guiana_0205_0048.jpg 郊外の集落の上 機影がくっきり	guiana_0205_0049.jpg グランサバナの上を飛ぶ 遠く、近く、数々のテプイを見る
guiana_0205_0050.jpg テプイ間に広がるジャングル	guiana_0205_0051.jpg 東部テプイの西端 左から：トラーメン、イル、カラウリン	guiana_0205_0052.jpg 東部テプイ群
guiana_0205_0053.jpg チマンタ・テプイに近づく	guiana_0205_0054.jpg チマンタ南東部	guiana_0205_0055.jpg チマンタ
guiana_0205_0056.jpg チマンタの広大なジャングル	guiana_0205_0057.jpg テプイのそばを飛ぶ	guiana_0205_0058.jpg チマンタ・テプイ頂上台地
guiana_0205_0059.jpg チマンタ東部先端の一つ	guiana_0205_0060.jpg 次の先端	guiana_0205_0061.jpg 前方に最大のテプイ アウヤンテプイ
guiana_0205_0062.jpg アウヤンテプイ南端	guiana_0205_0063.jpg 近づく	guiana_0205_0064.jpg 南東部へ
guiana_0205_0065.jpg この先端を越える	guiana_0205_0066.jpg テプイの上を横切る	guiana_0205_0067.jpg 広大な谷間に出る 谷の左の方へ回り込む
guiana_0205_0068.jpg エンジェルの滝だ！	guiana_0205_0069.jpg 今は乾期、水量が少なく迫力に乏しい しかし、壮観である、虹も出ていた	guiana_0205_0069_01.avi 動画：機が滝の上を旋回 サイズが大きく、ダウンロードに時間がかかります。
guiana_0205_0070.jpg 落差世界最大 979m 岩にぶつかることなく直下する距離 807m	guiana_0205_0071.jpg 滝を上から見下ろす	guiana_0205_0072.jpg テプイ頂上台地を流れる川
guiana_0205_0073.jpg テプイの間のジャングルに川の筋が見える	guiana_0205_0074.jpg アウヤンテプイ北西部を過ぎる	guiana_0205_0075.jpg カラオ(Carrao)川 今日の午後、この川をボートでさかのぼる
guiana_0205_0076.jpg カラオ川の瀬	guiana_0205_0077.jpg 川幅が広くなる	guiana_0205_0078.jpg 瀬
guiana_0205_0079.jpg 乾期で水量が少なく、この瀬を人を乗せたボートで乗り切るのは無理	guiana_0205_0080.jpg 左と同じ瀬 いくつかの瀬の中州を歩いた	guiana_0205_0081.jpg カナイマ湖の上流
guiana_0205_0082.jpg カナイマ湖に注ぐ滝	guiana_0205_0082_01.avi 動画：カナイマ湖と滝群 一番左がアチャの滝 サイズが大きく、ダウンロードに時間がかかります。	guiana_0205_0083.jpg カナイマ空港到着
guiana_0205_0084.jpg 3機とも無事着陸	guiana_0205_0085.jpg 荷物を降ろす	guiana_0205_0086.jpg 空港「ターミナル(?)」
guiana_0205_0087.jpg 中・小型機が沢山駐機 ここはカナイマ国立公園観光拠点の一つである	guiana_0205_0088.jpg 空港にて	guiana_0205_0089.jpg ホテルの歓迎挨拶 「カナイマへようこそ」？
guiana_0205_0090.jpg トラック改造専用車でホテルへ向かう	guiana_0205_0091.jpg ホテル「Campamento Venetur Canaima」のフロント	guiana_0205_0092.jpg ホテルの広々したテラスでしばらく休憩 「遊覧飛行」が終了・一段落、興奮を冷ます


�A カナイマからエンジェルフォールキャンプまで　―ボートクルージング―

【参考地図：カナイマとアウヤン・テプイ】

ホテル・ボート乗り場11:45⇒[船外機付ボート（以下「ボート」）、15分]⇒12:00中州（昼食）12:35→[中州歩き、35分]→13:10中州上流ボート乗り場⇒[ボート、4時間20分]⇒17:30エンジェルフォールキャンプ

日誌
• 再びホテルの車に乗り込んで、カナイマ湖の滝の上流まで行き、待っていた2艘のボートに「乗船」する。あの落差が15メートルくらいありそうな滝群を登ることは不可能だからである。乗船するといっても、格別船着き場があるわけではなく、川辺の砂地で乗るだけ。ボート一艘に15〜20人くらい乗れるそうだが、今は乾期で水量が乏しく、数々の瀬を乗り越えるためには荷重を軽くする必要があり、二艘とのこと。
• クルージングの「ボート」
ボートは丸木舟、大木をくりぬいて作られている。プラスチックやグラスファイバー製の方が軽くて作りやすいであろうが、このクルージングではまったくダメ。ボートは瀬を乗り切る時、底がはげしく岩をこするし、前方川底の岩に乗り上げるからである。人造物質素材の船ではそれに耐えることはできない。自然の木材であるからこそ、岩や石との接触や衝突に「柔軟に」耐える。
ボ−トは船尾に「ヤマハ」の船外機を取り付け、船頭の一人がそのエンジンを巧みに操って走り、瀬を越えていく。瀬では船首に陣取るもう一人の船頭が独特の形をした櫂を使って、川面から突き出した岩や川底の岩を避ける。その他にもう一人補助の船頭がいる。船首の船頭と補助の船頭は、ボートが浅い瀬の上でエンジンの力だけでは身動きできなくなると川に飛び込み、人力でボートを瀬の上流へ引っ張り・押しあげる。
• 広い川幅の穏やかな水面を15分走ったところで下船。大きな瀬をボートだけで乗り切る。我々は大きな中州に降り立ち、30〜40分歩くことになる。その中州歩きの前に、中州の中の「オープンレストラン」（カナイマでは何でも「オープン」と考えた方がいい）で昼食。昼食休憩の後、中州を歩き、上流で再び乗船、しばらく走って、また中州歩き。その先しばらくは快適に突っ走る。ボートが走るにつれ、周りの景色が刻々と変わるのが思いの外面白かった。両岸の森の彼方にテプイが現れたり消えたり、またその姿が変化するからである。
• かなり走って、ボートは鋭角に右折してカラオ川の支流チュルン川に入る。いよいよテプイに近づいていく。上流にさかのぼるにつれて、川幅は狭まり、大小の瀬も多くなる。しかしゆるやかな流れでは快適に走る。途中休憩を取って遊んだり、ゴロタ石の中州歩きをしたりしながら上流へ向かう。ところが、ある瀬で難儀した。浅いところが長く続くのである。人を降ろしてもなかなか上へ進めない。船頭たちが川に入り、少しずつ上流へボートを押し上げる。何とか2艘のボートが瀬の上流へ登ったのだが、その後の船頭たちの行動には意表を突かれた。彼ら総出で浅い瀬の中に入り、川底の石を取り除き始めたのである。下る時のためだという。なるほどと感心した。
• ところが、ここで一難去ってまた一難。今度は一艘のエンジンが故障した。そのため、その乗員は他のボートに乗ることになった。故障したボートの荷物は後で取りに来るという。ここからエンジェルフォールキャンプまでは近く、もう瀬もないとのこと。よかった。確かに、後で我々の荷物は無事キャンプに運ばれてきた。何やかやで時間がかかり、キャンプ到着は午後5時40分、日が暮れ始めていた。しかし、キャンプに近づいた時、薄暗い前方の空のもとエンジェルフォールが姿を現すと大歓声があがった。これもまたよかった。
• キャンプではハンモック泊である。大きな屋根の下に、ずらりとハンモックを吊すことになる。初めての経験で、果たして眠ることができるかどうか、少々不安もあった。しかしこれは杞憂だった。遅くなった夕食を済ませ、蚊帳の中のハンモックに横たわると案外気持ちよく、よく眠れた。


画像・コメント （注：各画像をクリックすれば大きな画像になります。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。）


guiana_0205_0093.jpg ホテル・テラスからのカナイマ湖の眺め この上流へさかのぼる	guiana_0205_0094.jpg 専用車で滝の上のボート乗り場に行く	guiana_0205_0095.jpg 二艘のボートが待機
guiana_0205_0096.jpg エンジェルフォールキャンプへ向かってボートクルーズ出発	guiana_0205_0097.jpg エンジン操作担当の後ろの船頭さん	guiana_0205_0098.jpg 15分で大きな中州到着 ここでいったんボートを降り、上流のボート乗り場まで中州の中を歩く 人を乗せては、大きな瀬を越えられないし、危険であるから
guiana_0205_0099.jpg 中州の中に建つ「食堂」で昼食	guiana_0205_0100.jpg 食事・休憩後、中州歩き	guiana_0205_0101.jpg 再び乗船、快調に走る ボート先端にも船頭さん
guiana_0205_0102.jpg 再度の中州歩き	guiana_0205_0103.jpg 船だけで瀬を乗り越える	guiana_0205_0104.jpg カラオ川を上流へ向かう
guiana_0205_0105.jpg 雨期、川の水面は1〜2mほども高いという 岸にその痕跡あり、明白	guiana_0205_0106.jpg かなり走るとテプイの姿が大きくなる	guiana_0205_0107.jpg アウヤンテプイ北側の麓を走っている
guiana_0205_0108.jpg この辺りで右折、カラオ川支流チュルン（Churun）川に入る	guiana_0205_0109.jpg テプイの断崖が大きくなる	guiana_0205_0110.jpg 川幅が狭まり、大小の瀬が次々と現れる
guiana_0205_0111.jpg 丸木舟のボート	guiana_0205_0111_01.avi 動画：右側（川の左岸）にアウヤンテプイを見ながら サイズが大きく、ダウンロードに時間がかかります。	guiana_0205_0112.jpg エンジェルフォールのある巨大な谷間に入っていく
guiana_0205_0113.jpg テプイの奇岩 人の横顔のような……	guiana_0205_0114.jpg ズームすると……	guiana_0205_0115.jpg 途中で休憩 ガイド親子は楽しく水浴び
guiana_0205_0116.jpg グランサバナのテプイを水源とする河川はタンニンを含み、このようにコーヒー色	guiana_0205_0117.jpg 防水カメラなので水中撮影 ちっこい魚が沢山泳いでいた	guiana_0205_0118.jpg さらに上流へ
guiana_0205_0119.jpg 岩だらけの中州歩き	guiana_0205_0120.jpg 谷の左(東)の岸壁が夕日に映える ということは、夕刻間近	guiana_0205_0123.jpg この瀬を越えて先へ進む
guiana_0205_0136.jpg 何と、テプイの上の4本柱！	guiana_0205_0137.jpg 4本柱の見えるところで、また中州歩き 岩だらけで要注意	guiana_0205_0139.jpg 船頭さん・補助さんが川に入り、二人がかりで船を上流へ引っ張り上げる
guiana_0205_0140.jpg 何とか上流へ	guiana_0205_0141.jpg 船頭・補助全員で、今後のボート通行のため瀬の石・岩を取り除く、なるほど	guiana_0205_0142.jpg その時間暇なので、川辺の石をひっくり返すと小さな水生昆虫（ある種のカゲロウの幼虫か？）
guiana_0205_0143.jpg 先へ進むとすぐ、やっと、エンジェルフォール！	guiana_0205_0144.jpg 歓声と写真	guiana_0205_0145.jpg エンジェルフォールキャンプ到着 日暮れ間近
guiana_0205_0146.jpg 夕食のための、鶏焚き火あぶり焼き	guiana_0205_0147.jpg 今日の宿	guiana_0205_0148.jpg 我々の蚊帳付高級ハンモック
guiana_0205_0149.jpg 早くも虫、蚊ではないが……	guiana_0205_0150.jpg 船頭さんたちのハンモックは蚊帳なし	guiana_0205_0151.jpg 夕食、鶏肉が絶品 ただ、鶏焼の追加のため大幅に遅れた