旅行・山行記録
ベネズエラ・ギアナ高地
ロライマ山・エンジェルフォール・グランサバナ
―2015年1月27日(火)〜2月10日(火)―
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Created: January 19, 2015
Updated: August 04, 2015
はじめに
- 今回の旅行の主たる目的は二つある。一つはロライマ山山頂台地滞在・トレッキング、他はアウヤンテプイのエンジェルフォール見学である。両者ともいい体験であった。特に、3泊4日過ごしたロライマ山山頂台地は、本当に普段の生活空間とはまったく異なる別世界で、人間の気配が極めて希薄、知覚と感覚が少し違ってくるように思われた。印象深く、記憶に刻み込まれているのであるが、今思い起こしてみると、どうも現実離れしたことのように感じられる。
- ギアナ高地とは何か、それはどのように生成し、20億年という途方もない時の経過の中で、いかに変化し、現在の姿になったのか、などについてはごく簡単に触れる(ウィキペディアによる)。より専門的な文献や資料にこと欠かないからである。また、テレビでその詳細が放映されたこともある。
- 以下のページで今回の旅行の記録を掲載する。予想通り、そのアップに時間がかかった。しかし、何とか2月中に完了することができ、ほっとした。記述事項の間違いや、細かなミスタッチがあると思われるが、それらはこれから修正することにし、これで一応全体のアップ完了とします。
- このような「海外ツアー」に初めて参加した。ずいぶん前からこの地域に興味を持ち、訪れたいと思っていた。それが実現したわけであるが、思っていたより安全で、何のトラブルもなかったと言える。旅行全体はその内容がよくできていて、実に新鮮、刺激的、面白かった。また、添乗員さんは女性であったが、彼女はむしろこの旅行全体の「リーダー」と言う方がふさわしい。大変お世話になった。また、他の参加者の多くが「海外(冒険)旅行」に数多く参加されたベテランの方たちで、皆さんから有意義で面白いお話を聞くことができ、大変参考になった。ありがとうございました。[2015.02.26]
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旅行概要
【南米大陸・ベネズエラと飛行経路】
- 旅行企画・実施:株式会社西遊旅行
- 企画名:秘境ギアナ高地を歩く(ベネズエラ) ロライマ山ヘリトレックとエンジェルフォール 15日間
- 参加者:14名+添乗員1名(女性)、計15名(男性9名、女性6名)
- 実施期間:2015年1月27日(火)〜2月10日(火)、14泊(内機中1泊)15日
- 集合・解散:成田国際空港
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ギアナ高地とは?
―ギアナ楯状地, The Guiana Shield―(注:ウィキペディアより)
- ギアナ高地は南アメリカ大陸の北部、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、ブラジルの6か国と地域にまたがる高地帯である(右図参照)。ギアナ高地の中心部にあるベネズエラのカナイマ国立公園は、面積約3万平方キロメートルで日本の中国地方に匹敵する。ギアナ高地は、ギアナ楯状地ともよばれ、ほぼ垂直に切り立ったテーブルマウンテンが数多く点在する。その数は、100を超えるといわれている。その中にロライマ山(2810m)、アウヤンテプイ、世界最大の落差を持つ瀑布、エンジェルフォールがある。
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- 楯状地(たてじょうち 、じゅんじょうち、shield)とは、一般的に、構造地質学的に安定している、先カンブリア時代の結晶質火成岩と高度変成岩が露出する広い地域を指す。楯状地を構成する岩石は5億7千万年以上前に形成され、時には20億-35億年前のものもある。先カンブリア時代後の地殻変動の影響をほとんど受けず、楯状地の縁辺やプレート境界で見られる地質活動と比べて、造山運動、断層運動や、他の構造運動が非常に少ない、比較的平らな地域である。楯状地は通常、大陸の中核をなし、カンブリア紀の褶曲した岩石によって縁取られている。地質学的に安定していたため、多くは長い間の浸食作用により現在までに準平原となり平坦化されている。しかし、一般に楯を伏せたようにきわめてなだらかな凸面であることが多い。周辺には浸食堆積物で表面が覆われたプラットフォーム(かつて「卓状地」と呼ばれた)が囲んでいる。
- ギアナ高地を形成している岩石は、主に20億年から14億年前の先カンブリア時代に堆積した砂岩や珪岩からなり、6億年前のゴンドワナ大陸がプレートテクトニクスで現在の大陸に分裂したと考えられている。ギアナ高地の部分は大陸移動の回転軸に当たり、ゴンドワナ大陸当時からほとんど移動していないと推定される。ギアナ高地付近は鉄鉱石、希少金属類など豊富な地下資源の存在が確認されている。
- ギアナ(ガイアナ)は水の国という意味であり、その名の通り、ギアナ高地は年間4000mmを超える降水量がある。ギアナ高地には年間を通して北東からの貿易風が吹き込む。これがギアナ高地にぶつかり、周囲に大量の降水量をもたらす原因である。乾季は12月から4月、雨季は5月から11月である。
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全日程
【ベネズエラ旅行図@】
【ベネズエラ旅行図A】
(注) 以下、⇒は航空機(小型機・ヘリコプターを含む)、⇒は専用自動車、⇒はボート、→は徒歩。
- 第1日目:2015年1月27日(火)
福岡空港⇒羽田空港⇒[リムジンバス]⇒成田国際空港(集合)⇒ダラス(米国・テキサス州)⇒マイアミ(米国・フロリダ州)(ホテル泊)
- 第2日目:28日(水)
マイアミ⇒カラカス(以下ベネズエラ内)⇒プエルト・オルダス(ホテル泊)
- 第3日目:29日(木)
プエルト・オルダス⇒カモイラン(ロッジ泊)
- 第4日目:30日(金)
カモイラン⇒[グランサバナ]⇒パライテプイ(ロッジ泊)
- 第5日目:31日(土)
パライテプイ⇒ロライマ山山頂台地(テント泊)
- 第6日目:2月1日(日)
ロライマ山山頂台地トレッキング(テント泊)
- 第7日目:2日(月)
ロライマ山山頂台地トレッキング(テント泊)
- 第8日目:3日(火)
ロライマ山山頂台地→ベースキャンプ→クケナン川・テック川徒渉→テック川キャンプ地(テント泊)
- 第9日目:4日(水)
テック川キャンプ地→[グランサバナ]→パライテプイ⇒サンタ・エレナ(ホテル泊)
- 第10日目:5日(木)
サンタ・エレナ⇒カナイマ⇒エンジェルフォール・キャンプ地(キャンプ・ハンモック泊)
- 第11日目:6日(金)
エンジェルフォール・キャンプ地→エンジェルフォール展望台→エンジェルフォール・キャンプ地⇒カナイマ(ホテル泊)
- 第12日目:7日(土)
(カナイマ湖ボートクルーズ)カナイマ⇒プエルト・オルダス⇒カラカス(ホテル泊)
- 第13日目:8日(日)
カラカス(以下ベネズエラ外)⇒マイアミ(米国・フロリダ州)(ホテル泊)
- 第14日目:9日(月)
マイアミ⇒ダラス(米国・テキサス州)⇒
- [日付変更線、第15日目:10日(火)]⇒成田国際空港(解散)⇒福岡空港
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準備:装備・荷物など
(注:パスポート、イエローカード、クレジットカード、現金、各種資料など、通常の海外旅行で準備すべきものを除く。)
- スーツケース・リュックなど
- スーツケース1個:ソフトケース、容量60g(25x40x60cm)、ベルト
航空機の機内預け。スーツケースはロライマ山への出発地点パライ・テプイまで一緒だった。そこでいったん手放して預かってもらい、ロライマ山登山から戻って受け取り、自動車に乗せてサンタ・エレナのホテルまで運ぶ。ここで再び預けて、次に受け取ったのはカナイマのホテルである。
当初の予定では、パライ・テプイで預け、次に受け取るのはプエルト・オルダス空港であったが、それがこのように変更された。参加者にとってこの変更は非常に有利である。この旅行の手配・世話をしてくれた関係者の配慮であったと思う。
- リュックザック1個:普段の山行で用いているもの、32g
飛行機の機内持込手荷物。これは常時用いた。容量としては25gでもよかったかも知れないが、5〜10gくらい余裕がある方がよい。
- ダッフルバッグ1個:防水、40g
これは、スーツケースを持って行けないロライマ山トレッキングとエンジェルフォールキャンプの時に用いた。荷物の重量制限があるためである(例えばロライマ山トレッキングでは8kg、リュックは別)。このバッグは重要な役目を果たす。ロライマ山頂へ飛ぶヘリに預ける他、その下山、パライテプイまでポーターが運び、エンジェルフォールキャンプへのクルージングの際(重量制限は10kg)、ボート後部にまとめシートを被せる。いずれの場合も大量の水にさらされる可能性が大きい。
このバッグは日本を発ってからパライテプイまでスーツケースの中に収めていたが(たためば小さくなる)、それ以後は常に必要であった。サンタ・エレナから帰国まで、お土産などで荷物が少し多くなり、スーツケースの他にこれも用いたので、荷物が一つ増えることになった。
- トートバッグ1個:中くらいの大きさ。
ロライマ山登山基地のパライテプイまで、この中に登山靴、登山用靴下・帽子、スパッツ、登山用小物などを詰め込んで、スーツケースに収めた。当初の予定では、パライテプイでしばらくスーツケースと別れるので、エンジェルフォールキャンプで用いる物(ロライマ山トレッキングでは不要)をこれに入れ、ロッジで預かってもらうことにしていたが、上で述べたように、荷物運びの要領変更のため、その必要がなくなり、結局使うことはなかった。
- 防水バッグ・スタッフバッグ・ビニール袋:各種
ロライマ山トレッキングとエンジェルフォールキャンプへのボートクルージングの際、バッグ類だけではなく、その収納物にもさらに防水をしておくようにとの指示があった。そこで、リュックにはレインカバーが付いており、スタッフバッグは防水であるが、防水バッグ5g・10g・20g(以上いずれも複数)とスタッフバッグを用いて収納した。ロライマ山では雨だけでなく、滝の下を歩くことがあり、また、ボートクルージングの際水をかぶる、この二重の(物によってはビニール袋などで三重の)防水措置が必要である。
- 靴など
- 普通の靴:福岡―ベネズエラ/プエルト・オルダス間(往復)は普段履いている革靴を履いた。
- 登山靴:総革製登山靴
軽登山靴か頑丈な革の登山靴か、登山靴の選定に迷ったが、ロライマ山頂台地トレッキングとそこからの下山の厳しさを考え、頑丈な方にした。しかし、これは失敗だったと思う。ロライマ山頂台地歩きは、確かにほとんど岩の道であるが、危険な岩場というほどではない。それに、長距離のサバナ歩きには断然軽い靴がよい。また、普通の靴として用いれば、登山靴をスーツケースの中に入れる必要がなく、その分大きなスペースができる。私としては、この旅行のためには足首をしっかり固定でき、丈夫で滑りにくい靴底の軽登山靴が適当であると思う。
- サンダル:丈夫な底、ベルト付き
長時間乗る飛行機内で使う。また、パライテプイまではこれで十分。ロライマ山頂でトレッキングの時とエンジェルフォール展望所往復の時を除き、専らこれを履いて過ごした。非常に便利だった。ただ、履き古したものだったので、このサンダルはグランサバナでの過酷な履き方に根を上げて旅行の終わり頃底が剥がれはじめ、カナイマのホテルで底だけ剥がして捨てた。そのために、その後泊まったカラカスとマイアミのホテルや、成田に向かう飛行機の中では底なしの(下地はある)サンダル履きとなった。
- 衣
- 福岡から成田まで:現在福岡の気象状況に合った服装、つまり、普通の登山帽、防寒タイツ、半袖Tシャツ、登山用インナー、ライトダウンジャケット、フリースコート
- ダラス→マイアミ→カラカス→プエルト・オルダスまで:その地の気温に合わせ、上記の内適当に脱いでいった。脱いだ物はリュックに収納した。飛行機の中の冷房がきついことがあり、取り出して着込むこともあった。飛行機のみならず、米国、ベネズエラとも建物の中の冷房がきつすぎることが多いので要注意。なお、防寒タイツはマイアミまで、マイアミから先は登山用インナーを長袖シャツに変えた。
- 帽子:普通の登山帽、日除け付帽子
日除け帽はロライマ山頂台地トレッキング、サバナ歩きの際役だった。
- 下着類:原則、身に着けていくもの+各2着以内(肌着兼用半袖Tシャツ、ブリーフ、すててこ)
すててこはロライマ山頂で1日はいてみたが、結果は不要。
- シャツ:薄手長袖2着
- ズボン(パンツ):普段のズボン(福岡―プエルト・オルダス間)、夏期登山用1着、ズボン雨具兼用のパンツ1着
- 靴下:身に着けていくもの普通+2足、プエルト・オルダス以後のトレッキング用3足。
普通の靴下2足の内1足は厚手。クルージングや滝巡りの時靴を脱いで使用するはずだったが、実際はクルージングの時は川に入ることはなく、ボートではサンダル。厚手の靴下を履いたのは滝巡りの時だけだった。
- ロライマ山頂:ズボン・雨具兼用パンツ1着、長袖シャツ、下着各2着、防寒用下着上下1着、登山用インナー、ライトダウンジャケット、フリースジャケット、薄手ウインドブレーカー。
パライテプイからロライマ山頂往復の4泊5日の間、ズボン・雨具兼用パンツだけでこなしたが、これはちょっと反省した。山頂台地からの下山、テック川キャンプ1泊、パライテプイまでは、特にベースキャンプから先のサバナ歩きは夏用パンツにすべき。気温が高く、それに長距離を歩くからである。
防寒用下着は山頂のテントで寝る時のみ着用。山頂台地は標高2,700mで、昼間は20℃前後(雨が降ると少し下がる)、夜は10℃前後である。荷物の量が多くなったが、この準備でよかった。
- ロライマ山トレッキング(下山を含む)
- 衣服:上記の通り(ズボンは「雨具兼用パンツ」)。
- リュック(レインカバー)、登山靴・靴下など通常の装備。
- トレッキング用:ストック(ダブル)、スパッツ、レインスーツ上着、防水手袋、登山用手袋、軍手
ストック(ダブルがベターと思う)はできれば使用した方が安全。雨がほとんど降らなかったので防水手袋は未使用。また登山用手袋も不要、軍手で十分。
- ボートクルージングとエンジェルフォール展望台往復トレッキング
- 衣服など:夏用普通。ボートではサンダル、レインスーツ着用。エンジェルフォールキャンプではハンモック泊だが、夜もそれほど気温が低下しなかった。
- トレッキング装備:夏日帰り普通装備。
- その他:エンジェルフォールの「下の滝」で水浴びした。そのための水着とゴーグル。
- 食
- 原則ツアーの要領。ベネズエラのこの地方の料理は日本人の(少なくとも私の)口に合う。素朴・シンプルだが美味しかった。
- 個人的に準備したもの:インスタントにゅうめん、カップヌードル、アルファ米、梅昆布茶、粉末緑茶。
ほとんど不要、にゅうめん1袋(往路マイアミで)、カップヌードル1袋(ロライマ山で)、アルファー米1袋(帰路マイアミで)使用したのみ。添乗員さんがロライマ山頂でのテント泊のために各種アルファー米を準備していて、適切な食事時に出してくれた、ということもある。お茶も少し使ったが、なくてもよい、ほとんど持ち帰った。梅昆布茶(スティック)はほんの数本使っただけで、すべてロライマ山頂でポーターたちに配った(彼らがこれをどう味わったか分からない)。
- 行動食:トレッキング用、色々。
これも量が多すぎた。あめ玉、チョコレートその他、ほとんどすべてポーターさんたちに配って量を減らした。最初から配ることを予定しているならば別だが、これはあまり要らないと思う。
- 住
- 原則旅行実施要領による。
- ロライマ山
テント運搬設営はポーターたちがやってくれる(これはテック川キャンプでも同じ)。銀シート・マット・シュラフ(寝袋)は西遊旅行社から借りた。それらに加えて、いつも使っている登山用空気マットと、シュラーフカバー・インナーシートを持っていった。しかし、シュラーフカバーとインナーシートは使わずじまい。荷がかさばっただけ。これは不要である(シュラーフカバーは雨期ならば必要かも知れない)。マットは二重になって快適だった。借りるマット1枚では心もとない。
- エンジェルフォールキャンプ
オープンな大屋根のもとのハンモック泊ということで、インナーシートを準備したが、これも要らなかった。
- 以上から、雨期は事情が異なるであろうが、乾期においてはシュラーフカバーとインナーシートは無用であると思われる。
- その他
- 虫対策
虫除け剤・虫刺されかゆみ止め剤、蚊取線香(かなり強烈なもの)と携帯用器具、防虫ネット(頭部用)を持っていった。日本の虫除け剤は「気休め」もしくは「まじない」のようであまり効果がないようだ。それよりも肌を露わにしないことの方が重要。かゆみ止めは何回か使ったが、効き目のほどはよく分からない。蚊取線香は素晴らしい。カモイランとパライテプイのロッジ、カナイマのホテル(ロッジ)で使ったが、朝起きてみると小さな虫たちの屍が散らばっていた。テントでの使用は禁止されていた。ロライマ山頂には蚊はいない。しかし、テック川キャンプでは不安である。そこで、テントの出入り口の外で線香を焚いた。ただし、蚊その他の虫たちの死骸を確認することができなかったので、その効果のほどは不明である。
気負い込んで「頭部用防虫ネット」を持っていったのだが、結局これをかぶったのはテック川の川岸だけだった。この時は確かに効果があったと思う。あの有名な「プリプリ」の猛襲を断ったからである。しかし、この時だけであるから、果たしてこのネットを持っていくべきかどうか、判断に苦しむ。もっとも、これは極めて小さくたためるから荷物の量としてはごく些細なものである。
- ホテルで宿泊する場合は問題ないであろうが、テント(ハンモック)泊が5泊、キャンプ・ロッジ泊が2泊ある。そのために、日常車中泊やテント泊で使っているもの、ヘッドランプ、小型ランタン、洗濯用小径ロープ、洗濯はさみを準備した。これらはすべて大いに役立った。
- 薬
まず、黄熱病予防の生ワクチン接種を1月8日に済ませた。これは注射後10日後から予防効果が生じ(10年間効力持続)、福岡の検疫所では水曜日か木曜日しか接種できないので注意を要する。
毎日服用している薬4種は多めに準備。その他、栄養剤、風邪薬、胃腸薬、正露丸、抗生物質薬、鎮痛剤、湿布薬(フェイタス・チック)、芍薬甘草湯(ツムラ)、うがい薬(イソジン)、目薬、傷薬(アクリノール)、酔い止め薬、綿棒、傷用テープなど準備した。しかし、これは「単独山行」の判断をもとにしていたようである。幸いなことに、使ったのはわずかで、毎日服用している薬4種の他、胃腸薬(漢方薬「センブリ」)、湿布薬、目薬、傷薬、うがい薬、傷用テープだけであった。今回のような「ツアー」参加の場合、「薬」に関してあまり神経質になりすぎないでいいのでは、と思った。
- 衛生用品
歯磨き等口腔用色々、日焼け止め、リップクリームは必要。殺菌作用のある石けんは不要(ホテルの石けんをいただいて使った)。アルコールを含む「消毒液」は少し使ったが、「消毒用スウェットティッシュ」の方が便利であった。
ティッシュペーパーを1箱持っていった。これは何かと便利である。トイレットペーパーはテント泊で必要なので、必須。その他、クリーム、ヘアトニック。
- その他
- 小型折りたたみ傘、小型クッション(ボートクルーズ用):いずれも使わなかった。傘はレインスーツで十分、クッションはボートに備わっていたため。
- 水筒(フレキシブル1g・2g各1個):1gを使った。水には不自由しなかったため2gは不要。
- スチール魔法瓶(0.8g):様々な場でよく用いた。非常に役に立った。
- コップ(チタン)、カップヌードル用大型カップ:コップはあった方がよい。大型カップはリフィル(詰め替え)カップヌードル用オリジナルだが、1回しか使わなかったので、結局ヌードルと共にかえって荷が増えたことになる。ヌードルを5回以上調理するならば有効であろう。
- 新聞紙(登山靴乾燥用)・各種ビニール袋:幸運なことに雨が少なかったので、小さなビニール袋を少し使っただけ。また、1回大きなものでバッフルバッグ全体を包んだが、これは収納物をさらにしっかり防水していたので不要だったと思う。しかし、雨期には必要と思われる。
- 携帯トイレ、エマージェンシーシーツ:どちらも使う必要がなかった。
- 布ガムテープ:これは何かと便利。ロッジの蚊帳の穴をふさいだり、底の剥がれたサンダルの補強などに使った。バッグ全体を大きなビニール袋でくるむ場合使えそうである。
- 予備メガネ・サングラス:破損・紛失に備えた。結果は幸い出番なし。
- メガネ汚れ落とし・くもり止め:あまり使わなかったが、ロライマ山頂の早朝や、トレッキング中濃霧で気温の低下した折、くもり止めを使った。
- 防水カメラ:今回のために購入した。いつも山行時に使っている普通のデジカメでは不安だったからであるが、防水でよかった。
- 筆記用具・記録用メモ帳:通常の山行と同じ。
- 腕時計:時差の調整が少し面倒であったが、普段使っている物で十分。ただ、これは旅の終わり頃、カラカスのホテルのプール脇で紛失した。気が緩んでいたのであろう。こういうことがあるので、あまり高価な品は不適切かも知れない。
- 電気製品:ひげ剃り器(電池式)、携帯電話、目覚まし時計、各種充電器・予備電池。
- その他小物:十徳ナイフ(未使用、スーツケースの中にしまい込んだまま)、小型ナイフ(果物の皮むきなどで使用)、小手鏡(ほとんど使わず)、ハンカチ(数枚)、ポケットティッシュ(数個)、爪楊枝(多め)など。
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資料
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追記
- [2015.02.27] メガネ
ベネズエラ国内の一部を旅行したわけであるが、何となく非常に日本と違うという感じを抱いた。特に、ロライマ山登山のサポートをしてくれたポーターたちや、エンジェルフォールクルージングの船頭たちといささか「濃密に」接触する内に感じた。いわばある種の「違和感」である。帰国後、このウェブページを整え終わって、その原因の一つが「メガネ」ではないかと思われた。ポーターや船頭たちは全員眼鏡をかけていない。また、思い起こしてみると、総じて眼鏡をかけているベネズエラの人たちをあまり見かけなかったことに気づく。私も含め、日本人で眼鏡をかけている人は多い。この違いは何なのか。メガネを必要とする人々の多い地域・国々とそうでない所がある。メガネをかけていないからといって、必ずしも「見る」ことに不自由ではないとは言えないかもしれないが、少なくとも我々ほど「厳密に見る必要がない」のではないかと思われる。このことが、あのギアナ高地の印象と交差する。
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