- この日はこの旅行の目玉の一つ、「ナスカの地上絵」の遊覧飛行・見学である。
- 早朝3時ホテル出発。ホテルからピスコの空港までバスで移動する。太平洋の海岸沿いに、国道「S1」を約340kmあまり南下。3時間以上かかる。まだ夜なので、窓の外の景色を眺めてもただ所々明かりが点っているだけ。居眠りしている内にピスコに着いた。夜は明けていた。
- ピスコ空港はナスカの地上絵見学の遊覧飛行の基地である。新しい立派なターミナルが建っていたが、内部の設備などが未完成で、搭乗手続きなどは隣の古い方で行われた。我々は遊覧飛行一番乗りであった。セスナ208B"CARAVAN"2機に分乗した。機体のバランスを取るため、めいめい体重測定があり、その結果座席が決まる。
- ピスコからナスカまで直線距離約180km(地上絵のある辺りまでは約160km)、往復およそ2時間のフライトである。飛行する地域はいわゆる「海岸砂漠」。川の流れる両岸に緑の帯が細々と連なるだけで、低い山並みも見えるが、一帯は茶色の砂漠である。ただ、その砂漠の中を国道「S1」の黒い線が直線的に走っているのが目立つ。飛行機はほぼこの国道の上空を飛ぶことになる。
- さて、待望の地上絵であるが、それが点在する辺りで飛行機が高度を下げ、旋回する。パイロットと副操縦士が日本語で、「コレ、コレ、コレ……」などと盛んに地上絵のあることを教えてくれるのだが、何だか分からないこともあった。どうも年々地上絵はそのラインが薄くなり、近い将来消え失せるかも知れないとのことであった。
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それでも、はっきりとその形を確認できたものもあった。特に、幾何学模様はその形象が大きいということもあって、見分けやすかった。
- セスナでピスコに戻り、近くのパラカス・コチャ港を観光した。ここはリゾート地でペルーや外国の観光客で賑わっていた。北西約20km沖のバレスタス諸島は奇岩の島々からなり、海鳥たち(オットセイ?)の群生地とかで、桟橋には諸島を巡る沢山の遊覧船が留まっており、大勢の観光客が乗り降りしていた。我々もここで野生のペンギンたちと遊んだり、散歩したり、買い物などを楽しんだ。
- その後、ピスコの少し北はずれ、海岸側のレストラン「レプブリカ・デ・ピスコ」で「ペルー風海鮮料理」の昼食。どうも魚取りをしているらしい人たちが見えたので、食事後海岸に行ってみた。岸に上がってきた一人のおじさんに頼むと大きなサヨリを見せてくれた。彼の魚籠の中にはボラや他の小魚がいっぱい。どうやって捕まえるのか聞きたかったが、言葉がダメだし、時間もなかったのでそれはできなかった。
- 海岸道路から国道へ出て、北上した。途中、チンチャという所でトイレ休憩と買い物。ここの土産物売り場は充実しており、私もアンデス風の帽子や地上絵を描いた小石のキーホルダーなどの土産品を買った。
- 往路では見ることができなかった車窓からの景色を楽しみながら、居眠りすることなくリマのホテルに戻った。
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セスナ208B"CARAVAN"を背景に |
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2機に分乗 |
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機内風景 |
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7時過ぎ、離陸 ナスカへ向かう |
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上昇 |
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いったん海上へ出る |
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大きく旋回して 内陸部へ |
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眼下に海岸砂漠が広がる |
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黒い筋は国道「1S」 パンアメリカンハイウェイの一部 |
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山並も現れる 緑の気配なし 砂漠である |
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しかし、雨が降る時もあるようだ 干涸らびた川筋の跡も見える |
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しばらくすると地上絵らしき図形が見えた 宇宙船の滑走路といわれているものか |
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緑の帯が川に沿って延びている そのあたりには人家らしきものがある |
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地上絵の散らばる上空に来た 高度を下げる しかし、どうもはっきりしない |
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これは明白だ 山腹に宇宙飛行士 |
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幾何学的模様 何だろう |
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うっすらとハチドリの形象 |
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真っ直ぐ走るハイウェイの左手に 何やら渦巻きの文様がある 地上絵「サル」の一部のようだ |
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古代の地上絵 "Nazca Lines"という英語が理解できる |
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ズームアップ |
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地上絵をハイウェイが分断している |
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何かの文様が見えるような…… |
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平らな台地上の地上絵 地上絵は年々不鮮明になりつつあるとのこと |
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地上絵のあるナスカ地域 |
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ナスカからピスコへ戻る |
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砂漠の農園 |
20160223_036.jpg 実に整然としている |
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太平洋が見えた |
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旋回し |
20160223_039.jpg 高度を下げる 地上の細部が鮮明だ |
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滑走路へ降りる 前部左:機長、右:副操縦士 |
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着陸後 セスナと整備員(?) |
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古い方のターミナルの前 日陰で、しばし休息 遊覧飛行の興奮を静める |
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専用バスに乗り込む 空は晴れ渡り 日射しが強い |
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ピスコの町の風景 |
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スリーウィラー2台 一つは日向に、一つは日陰に 我々は専用バスでパラカスへ |
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パラカス・コチャ港 リゾート地 |
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ペルーの観光客も多い |
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土産物屋が並んでいる |
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海岸沿いの遊歩道 きれいに整備されている しゃれたカフェー・レストラン |
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長い桟橋入口 バレスタス諸島観光遊覧船乗り場 時間があれば訪問したかった |
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海岸通りに何やら人だかり |
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ペリカンのおじさんだ 小魚の餌をちらつかせて 野生のペリカンたちを呼び集める |
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観光客の側まで来たのは3羽 写真撮影 愛嬌を振りまいたり、突っついたり |
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よく見ると、 なかなか精悍な面構えではある |
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ペリカンの前で 少々緊張気味 ちょっと距離を置く |
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おじさんは小銭を稼ぐ いい商売かも知れない 私は間違えて10ソル(約350円)のチップ |
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ペリカンの「どや顔」 はいはい、ご苦労さんでした |
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バレスタ諸島遊覧船 諸島にはフンボルトペンギン、カツオドリ、 ペリカンが群生しているとのこと |
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ここは対岸の半島で湾を形成する プレジャーボート群 |
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こちらは遊覧船で賑わう桟橋と 漁船群 活気がある |
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遊歩道を散策する 気持ちがいい |
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いかにもリゾート地 のんびりした雰囲気も上々 こちらの気も和む |
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湾内に目を向けると「鳥山(トリヤマ)」 フンボルト海流のおかげでこの辺魚類豊か 特にアンチョビが多く獲れるとのこと |
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遊歩道のイルカの像 なかなかモダーンである |
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親子連れのリゾート客も多い 安全ということか |
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警備員さんたち |
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オットセイの像 対岸の半島やバレスタ諸島で お目にかかることができるのかも知れない |
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桟橋の右側にも漁船がいっぱい |
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その海岸の土産物店 |
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観光を終え、ピスコ近郊のレストランへ向かう 少し走って、そこで昼食 |
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海岸のレストラン到着 |
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レストラン"Republica de Pisco"玄関 |
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ビール 何と"Pilsner" 安くて美味しかった |
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つまみもいい 黒いトウモロコシを炒ったもの 乙な味でした |
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セビッチェ(生魚のカルパッチョ風) 食味は?日本と比べればいまひとつ アンチョビを食べたかった |
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米料理(シーフードリゾット)だが 何だかよく分からない |
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店の前、道路の向こうの海岸 海の中に人だかり 漁(魚取り)をしているようだ |
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その近くで泳ぐ海鳥 ペリカン殿と思われる |
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こちらはカモメちゃん 実は、彼女、かなりどう猛 |
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サヨリを獲ったと、ご自慢のおじさん この方、その他にボラなど色々 どうやって獲るのかさっぱり分からない |
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昼食と昼休みを終え チンチャへ その途中の車窓からの風景 |