[2019.05.10] 頭部のブロック
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この絵の頭部は、左の画像のように、大まかに額の前の髪の毛と背後の模様(A)、正規の頭部(B)、後頭部後ろの髪の毛と背後の模様(C)のブロックに分けることができる。
その3つのブロックは、何だかそれぞれ特性があるようにも思える。いずれもステンドグラスとして表現するのは難しそうだ。
頭部では雑な仕事は許されない。ピースの結合のためのコパーテープ・ハンダ処理はあるが、多くがガラス用接着剤で結合する方式にする。
各ピースをキチンと作成し、接着剤で結合の各ピースは密着しているのが望ましく、隙間はできれば0.3o以下にしなければならないだろう。調べてみると、ガラス用接着剤には色々な種類があり、それらの特性など試験してみる。
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[2019.05.11] 頭部ピース作成@ ―主としてB、Cの髪の毛―
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頭部の一番シンプルなCブロックの髪の毛のピース作成から始めた。
髪の毛の流れをこわさないようにピース割りをしたが、その結果、通常のステンドグラス作成ではあり得ないようなピースカットをしなければならないことになる。
そのため、難しい曲線のピースはバンドソーを使って作成する。左の画像のバンドソーは、10年ほど前買い求めたのだが、7年前のカピス貝ランプシェード修理で、貝殻のピースカットの際用いただけで、ステンドグラス作成では使ったことがない。今回初めて利用する。
まず、最もカットが難しいと思われるCブロックの髪の毛ピース75を切り出してみた(左の画像)。
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何とかうまく行ったようだ。
Cブロックでは、この他ピース74もバンドソーを用いた。
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バンドソーを使えば、かなり細かな箇所のカットもできることが分かったので、Bブロックの髪の毛ピース67-1〜4は分割せず、1つのピースとして切り出した。また、同様にピース71-1〜6も1ピースにすることができた。
なお、髪の毛のガラスは襟の飾りと同じくブルズアイのアンバー・ゴールドイリデセントである(金髪と解釈)。
しかし、両者は元板が異なるので、完全な透過光で見る場合はほぼ同じ色合いであると思われるが、パネルとして眺める場合、反射光によって両者の表情は異なる(ということを想定している)。
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[2019.05.13] 頭部ピース作成A ―Bブロックの月桂樹とヘッドバンド(一部)―
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Bブロックの月桂樹の葉とヘッドバンドピース作成。
コパーテープ・ハンダ処理のラインは隙間が目立つ。各ピース間を厳密に寄せていないこともあるが、最終的に整え、隙間が大きすぎる場合ピース再作成となるかも知れない。しかし、ハンダラインの大小・強弱はステンドグラスの味わいの一つであり、全ピース完成段階で検討する。
月桂樹の葉の内、22・23・24と29・30はまとめて1つのピースにした。
下の方のヘッドバンド飾りは作成中。これがなかなか難しい。ガラス穴開け工具など用いて奮闘中。
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頭部Bブロック上部髪の毛を1つのピースとしてバンドソーで切り出した。しかし、これは一部無理があったようだ。
一番右の箇所。その左を手作業でダイヤモンドヤスリを使って成形している時、何らかの力関係で先端が折れてしまった。その箇所は約5oの幅。上の型紙のピースにした。
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[2019.05.15] 頭部B
- 頭部B、ヘッドバンドの飾りピースを作り、細かなピースを除いて、一応全ピースを作成した(下、左画像)。微細ピースは(実はこれらが極めて重要なのだが)他のピースを整えた後作成する。
- しかし、この段階でも、よく見ると納得のいかないピースがある。
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- 具体的には、月桂樹の葉ピース22〜24と29〜30である。これではメリハリがなく、何だか間延びした感じがする。
- そこで、ピース24と30はガラスを変え、1つのピースにした(下、右画像)。
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[2019.05.17] 頭部A
- このブロックの髪の毛のピース割りを一部変更した。大きな1ピースにまとめ、隙間の背景模様ブロックの穴を空けくりぬく作業が大変なことが分かったためである。
- 結局、下左画像の6個のピースに分割し、作成した(上に型紙、下に作成各ピース)。
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- しかし、それらを組み合わせるとなると、各ピース間の微調整がしんどかった(予想はしていたが)。
- 他の大きなピースの微調整もして、頭部A、髪の毛ピース群を収めた(下右画像)。
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[2019.05.17] 頭部A・B・C主要ピース作成完了
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左画像、頭部A・B・Cの主要なピースを作成し終えた(いくつかの細かなピースも作ったが)。
これから、頭部のその他のピースを作成する。その多くは小さなピースである。
中には米粒の半分ほどの(あるいはそれ以下の)微細な、ガラスの欠片のごとき「ピース」もある。
それらの作成に(および、その保管にも)、気を引き締め取りかかりたいと思う。 |
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[2019.05.20] 頭部A・B・Cピース作成完了
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頭部A・B・Cの小さなピースを作成した(左の画像)。ただし、Aブロックの上部、髪の毛の背後の極小さないくつかのピースは未作成。
この過程で、それらの小さなピースを組み込むと他のピースの形にも響くことがあり(特にBブロック)、そのいくつかを細かく成形し直したり、場合によってはピースを再作成して整えた。
小さなピースの成形が微妙で難しく、失敗していくつか(中には数回)作り直した。
また、ヘッドバンドの長いピース34は、色の流れがバンドと調和しないので新たに作成した(すぐ上の画像の当該ピースと異なる)。
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