kenta Stained Glasskenta ステンドグラス2005年作成メモ目次
No.0503 ランプシェード「アンダルシア」(2005.05.) 10段+裾1段、32面体、360ピース。 メインのガラスのブルー、裾の濃いグレーと小さな8個のオレンジのピース、全体半球のシンプルなデザイン、これらの組み合わせは、南スペインアンダルシア地方のイメージから生まれたものです。その地方までは行けませんでしたが、もう30年ほど前マドリッド、トレド、アランフェスなどを訪れたことがあり、その経験から勝手に南スペインを思い浮かべました。 専用のモールドは用いず、壊れた市販の蛍光灯用に付いていた半球プラスチック製カサを利用しました。 以下の画像でお分かりのように、ベースが重厚で上等です。これは末積先生のところにあった(押し入れの中に置いてありました。)のを見つけて、無理矢理(のごとく)入手しました。これはこの大型半球シェードとよく合っていると思っています。 画像 (注:各画像をクリックすれば大きな画像。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
No.0504 パネル「ポパイのパパ −歌川国芳の戯画による−」(2005.06.)
以前から国芳のこの浮世絵をステンドグラスでパネルとして作ってみたいと思っていました。ただ、浮世絵独特の線の面白さを生かすためのテクニックの開発が大変なので伸ばし伸ばしにしていました。しかし、やってみないことには工夫も生まれません。今回の作製では、ガラス用絵の具「ヴィトレイル」を大いに使用しました。今詳しくその「技法」をここで述べるゆとりはありませんが、いろいろと勉強にはなりました。もちろん、多くの失敗の経験も含めてのことですが。 画像 (注:各画像をクリックすれば大きな画像。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
ところで、上記の二人の「芸術家」について少し紹介しておきます。 歌川国芳 寛政9年〜文久元年(1797〜1861)、歌川豊国門下、画号は一勇齋、採方舎、朝桜楼、雪谷、仙真など。文化末年から役者絵・挿絵などを描き始めるが人気が出ず、文政末年より描き始めた「水滸伝豪傑錦絵シリーズ」で人気が急騰し、以後「武者絵の国芳」として評判を得る。天保期になると洋風風景画にも手を染め、近代的な写実眼によって描いた作品群もふくめ、特に1950年代から評価が高まった。 このパネル制作のもとにした作品は、戯画(はめ絵、寄せ絵)「人をばかにした人だ」、大判錦絵、制作年:嘉永1〜4年(1848〜51)頃、版元:大和屋久兵衛、寸法(縦×横):37.0 x 25.5cm。下の画像(中央部)を拡大して見てください。 (注:画像をクリックすれば大きな画像。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
ジュゼッペ・アルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo) 1527年〜1593年07月11日、イタリア、ミラノ出身の画家。動物、植物、書物などの事物などを組み合わせ、全体としては人物肖像などの別のテーマを描く二重イメージのグロテスクな画法を駆使する特異な芸術家。1562年神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世に招聘され、プラハの宮廷画家となる。その作品は20世紀の現代美術、特にシュルレアリスムの画家たちにも影響を与えた。興味のある方は以下のサイトの当該ページを開いてその作風を鑑賞してください。 The Web Gallery of Art , ARCIMBOLDO, Giuseppe,Italian painter (b. ca. 1530, Milano, d. 1593, Milano):http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/a/arcimbol/ No.0505 三灯ランプ「小さな月のワルツ」(2005.08.)
メインのガラスはサンゴーバンです。実はこのガラスを用いて2004年10月、ランプシェード「満月(フルムーン)#1 & #2」(No.0407/No.0408)の二作品を作り、翌年3月の個展に展示していました。ところが、最終日あの地震で片方の作品は修復不可能なまでに壊れてしまいました。その壊れた作品からハンダ部分を溶かしながらガラスの破片を丁寧にとっておいたのですが、それらを整形してこのような三灯ランプを形作りました。これで、あの地震の傷が完全に癒えたように感じられます。 画像 (注:各画像をクリックすれば大きな画像。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
No.0506 ナイトランプ(常夜灯)「ほたる」(2005.09.)
(注:各画像をクリックすれば大きな画像。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
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