- 朝食は前日のキムチ鍋スープの残りを使っておじや。昼食のため、私の登山用バーナーとコッヘルで米二合を炊き、炊きあがって少し冷まして、そのままコッヘルごと運ぶ(昔、これを飯盒でやっていた)。朝食を済ませ、後片付けや荷造り・身支度後、7時5分前出発、予定より25分ほど遅れた。幸い雨は降らない模様だ。
- 小屋から祖母山山頂まで、ゆっくり30分かけて登る。適度のウォーミングアップである。山頂はガスがかかっていたが、時々それが切れて、青空が少し広がる。しかし、天気は不安定、せめて雨がひどく降らないことを祈るのみ。
- 山頂から岩場・ロープ場・梯子場を下る急傾斜の区間は緊張した。この区間、登りより下りの方が注意を要する。それに、雨で湿っているのでなおさらである。30分あまりかけてこの区間を下りきって安堵し、一休みした。
- そこからしばらく軽いアップダウンを繰り返しながら、全体としては下って行く。やがて、樹林を抜け、展望のきく大きな岩の上に
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飛び出した。そこからは、下に鞍部(水場がある)、その向こうの天狗岩の岩峰が見渡せた。いい景色なので、ここで休憩した。天気はまずまずである。
- 鞍部の水場への分岐、黒金ルート分岐(天狗ノ分かれ)を通過、岩場を登って天狗岩分岐到着。分岐地点にリュックをデポして、天狗岩に登った。天気がよくなり、岩峰上から展望が開けた。祖母山頂からここまでの道筋、これから向かう烏帽子岩などが見渡せ、気持ちが高揚したようだ。そのためか、天狗岩から障子岳まで、一気に(と言っても、歩調はゆっくりだが)歩き、障子岳山頂に着いた。
- 障子岳山頂手前に、4年前にはなかった「鹿除け金属ネット」が設置されていた。登山道はそのネットの中を通っているので、その出入り口の開け閉めを確実にする必要がある。
- 障子岳山頂で長めの休憩を取り、昼食をいただいた。天気がますますよくなり、雨の心配はなくなった。展望も得られ、山頂での一時を存分に楽しんだ。
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160704_sobo_kurodake_001.jpg 早朝 小屋の側のオオヤマレンゲ |
160704_sobo_kurodake_002.jpg オオヤマレンゲ |
160704_sobo_kurodake_003.jpg 小屋の玄関前 周回縦走スタート |
160704_sobo_kurodake_004.jpg 祖母山までの登山道にて オオヤマレンゲ |
160704_sobo_kurodake_005.jpg 祖母山山頂到着 |
160704_sobo_kurodake_006.jpg 山頂にて |
160704_sobo_kurodake_007.jpg ガスのため、眺望なし |
160704_sobo_kurodake_008.jpg 山頂からのきびしい下り |
160704_sobo_kurodake_009.jpg 旧登山道 半世紀以上前、この大岩の間を下りた |
160704_sobo_kurodake_010.jpg 岩の間に咲く花 |
160704_sobo_kurodake_011.jpg きびしい急坂の下り |
160704_sobo_kurodake_012.jpg 梯子、クサリ、ロープ |
160704_sobo_kurodake_013.jpg 落石にも要注意 |
160704_sobo_kurodake_014.jpg 急坂を降りきって一安心 一休みした |
160704_sobo_kurodake_015.jpg 縦走路にて |
160704_sobo_kurodake_016.jpg 快適に歩く |
160704_sobo_kurodake_017.jpg 大きな広い岩上の展望台に出る ここで休憩 |
160704_sobo_kurodake_018.jpg 前方に鞍部 その向こうに天狗岩 |
160704_sobo_kurodake_019.jpg 鞍部の水場分岐を通過 |
160704_sobo_kurodake_020.jpg 険しい登り |
160704_sobo_kurodake_021.jpg 天狗分かれ 黒金ルート分岐 |
160704_sobo_kurodake_022.jpg 登山道脇のバイケイソウ |
160704_sobo_kurodake_023.jpg 天狗岩への分岐 先の烏帽子岩が見える |
160704_sobo_kurodake_024.jpg この分岐にリュックをデポ 天狗岩へ |
160704_sobo_kurodake_025.jpg 天狗岩展望所 |
160704_sobo_kurodake_026.jpg その先の岩峰上へ |
160704_sobo_kurodake_027.jpg 天狗岩にて |
160704_sobo_kurodake_028.jpg 天狗岩から祖母山を見る |
160704_sobo_kurodake_029.jpg 天狗岩の崖 手を伸ばして撮影 |
160704_sobo_kurodake_030.jpg 烏帽子岩 |
160704_sobo_kurodake_031.jpg 障子岳へ |
160704_sobo_kurodake_032.jpg バイケイソウの花盛り |
160704_sobo_kurodake_033.jpg 障子岳にて |
160704_sobo_kurodake_034.jpg 祖母山の眺め 天気がよくなった |
160704_sobo_kurodake_035.jpg 祖母山、ズームアップ |
160704_sobo_kurodake_036.jpg 右手前古祖母山、左手彼方に傾山 その間に本谷山と笠松山 |
【日誌・アルバムA】:障子岳から、親父山、黒岳経由、北谷登山口まで
- 障子岳から親父山までの登山道は、メンバー4人の内二人が経験済み。のどかとも言えるやさしい道である。太平洋戦争終戦直後のB-29墜落の地を通過、なだらかに登って親父山山頂に到着した。ここから、黒岳を経由して、北谷登山口への下りが、「難路」といわれる未知のルートである。
- 黒岳までは特に危険というわけではない。黒岳分岐にリュックを置いて山頂へ向かった。そこから山頂まで「5分」という道標があったが、岩場を乗り越えると展望のよいピークだったので、そこで「黒岳」まで来たことにした。実際はその先に鞍部があり、崖(と思われる)を下りまた登って黒岳山頂に至るのだろうが、我々の足ではとても10分や20分でこの往復は無理、これからの難路の下りにどれくらい時間がかかるか分からないので、今回はこのピークでよしとした次第。結果的にはこれでよかったと思う。もしも無理して黒岳山頂まで進んでいたら、北谷登山口到着は午後6時過ぎになっていたであろうし、急いだり、焦りが生じて何がおきたか分からない。
- 黒岳分岐からまず山腹を谷に向かって急坂を直線的に下る。道は切り開かれているが、それは登山道としては未成熟である。直線的すぎるのである。そのため、通常の足運びができず、滑らないためには登山靴を横にして踏み込んでいく必要がある。これは足腰への負担が大きい。この下りは最初の沢出合まで続くが、そこで一休みせざるを得なかった。
- コース地図の沢出合@から沢出合Aまで、沢とは言え水量は少なく、谷の幅も狭い。ただ、その沢の中を下るので、危険を避けるためコース選びや踏みしめる岩選びに慎重にならざるを得ない。沢出合Aで右からの沢と合流し、谷の幅が少し広が
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り、積み重なる岩も大きくなるので、より歩行が難しくなった。時には沢を降りるのが困難で、左右の岸辺を巻いたりしなければならない箇所がいくつもあった。これが渡渉@まで続く。ここで右の谷から流れる沢と合流し、その対岸(右岸)へ渡渉する。それまでは左岸・右岸には関係なく沢の中を下ってきたが、この渡渉後は最早沢の中を下るには流水量が大きく、右岸を下ることになる。間もなく渡渉Aで、対岸の左岸へ移動するのだが、どこをどう渡ればいいのかしばし点検した。一番適切な箇所を見つけ、4人無事に渡ることができた。
- 左岸に移ると、やっと登山道が通じていて、それまでの沢下りから解放され、一同心が和らいだ。それまで緊張しっぱなしであったからである。
- 登山道を安心して下り、渡渉Bに至る。沢の幅はずいぶん広くなっているが、もう黒岳登山口の近いことが分かっているので、安堵感を覚え、渡渉の前に少し長めの休憩を取った。そしてこの「難路」のきびしさを語り合った。渡渉Bをまた右岸へ渡り、少し進むと最後の渡渉Cである。この渡渉箇所は前日登山スタートの前に調査していた。渡渉Bまで下ったのは「あわせ谷」であるが、最後の渡渉は「本谷」の渓流であり、一番水量が多く、流れもきつい。しかし、前日より水が引いているとのことであった。また、これを渡れば登山口までは近い。足を踏み外して、靴が流れに浸かっても問題はないということで、この渡渉は緊張感がなかった。
- 渡渉後、谷から短い距離を林道へ登りあがり、林道を少し歩いてゴールの北谷登山口に到着、周回を終了した。
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160704_sobo_kurodake_037.jpg 障子岳→親父山縦走路から 樹間に祖母山がくっきり |
160704_sobo_kurodake_038.jpg バイケイソウ群生 |
160704_sobo_kurodake_039.jpg 太平洋戦争終戦直後 B29墜落の地 |
160704_sobo_kurodake_040.jpg 親父山山頂 |
160704_sobo_kurodake_041.jpg 左の森の向こう:障子岳、右:古祖母山 正面彼方に本谷山 |
160704_sobo_kurodake_042.jpg これから向かう黒岳 初めての登山道である |
160704_sobo_kurodake_043.jpg 穏やかな尾根筋の道が続く |
160704_sobo_kurodake_044.jpg 黒岳に近づくと 巨岩にぶつかる |
160704_sobo_kurodake_045.jpg その基部を巻く |
160704_sobo_kurodake_046.jpg でっかい岩だ |
160704_sobo_kurodake_047.jpg 登山道へ這い上がる |
160704_sobo_kurodake_048.jpg 登山道をちょっと進むと黒岳分岐 ここにリュックをデポ、黒岳へ |
160704_sobo_kurodake_049.jpg 岩場を乗り越え小ピークへ この先の鞍部の向こうが黒岳らしい |
160704_sobo_kurodake_050.jpg しかし今回はここまでで 黒岳「訪問」とする |
160704_sobo_kurodake_051.jpg 黒岳から四季見ヶ原方面 右手に三尖(みっとぎり) |
160704_sobo_kurodake_052.jpg 黒岳からの下り 急斜面を直線的に下りる |
160704_sobo_kurodake_053.jpg 沢出合@辺り 細い流れで顔を洗い、一休み |
160704_sobo_kurodake_054.jpg 苔むした沢の中を下る 難路である |
160704_sobo_kurodake_055.jpg ルートを確かめながら 慎重に足を運ぶ |
160704_sobo_kurodake_056.jpg 所々ケルンがある このような箇所をいくつも下りる |
160704_sobo_kurodake_057.jpg 大きな沢と合流、渡渉@ 右岸へ渡渉、なお谷川を下る |
160704_sobo_kurodake_058.jpg 途中で左岸へ、渡渉A やっと沢下りから「山道」へ |
160704_sobo_kurodake_059.jpg 登山道はありがたい 歩くのが楽だ |
160704_sobo_kurodake_060.jpg 再び右岸へ、渡渉B ある程度安堵して、渡渉前に休憩した |
160704_sobo_kurodake_061.jpg 最後に別の沢渡渉、渡渉C 前日調査した沢である |
160704_sobo_kurodake_062.jpg 坂道を上って林道へ 難路を下り終え、皆さんうれしそうです |
160704_sobo_kurodake_063.jpg 北谷登山口に戻りほっとした 全員無事故でよかった |