山行記録五島・福江島山行鬼岳五山(鬼岳・火ノ岳・箕岳)
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福江島山行全体の位置関係が分かるように山行全図を掲げます。 |
(1) 鬼岳 鬼岳駐車場10:30→[30]→11:00鬼岳11:05→[30]→11:35鬼岳駐車場 (2) 火ノ岳 林道駐車地11:55→[20]→12:15火ノ岳(昼食)12:50→[20]→13:10林道駐車地 |
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鬼岳駐車場から火ノ岳登山開始地点までは近い。ほんの5〜6分。しかし、「火ノ岳登山口」はない。この山の山頂まで車で上ることができるのではないかと思う。 鬼岳駐車場からいったん福江市街方面へ少し戻り、「火ノ岳」の道標にしたがって右折、五島カンツリークラブゴルフ場入口を過ぎ、ゴルフ場の端から左折、火ノ岳に到る林道に入る。林道はゴルフ場の境界脇に沿って走っている。 どこから登山開始したらいいのか、はっきりしない。林道をしばらく車で走って、右急カーブ地点に駐車した。ここから登山開始。 とはいえ、そこから登山道ではなく、林道の続きである。しかし、この立派な林道は未舗装で、辺りは自然林、気持ちよく歩くことができる。 かなり歩くと、林道ショートカットの登山道が示される。これを登ったが、ショートカットだけに急登である。しかし、距離は短く、単調な歩きの薬味と言ったところ。 ショートカットの道から、広く切り開かれた開放的な登山道に出る。午前中の曇り空も晴れ、気分が高揚する。 なだらかに開けた道を山頂まで、ツリガネニンジン、ツワブキの花、実に気持ちがいい。 山頂側、晴天のもと、楽しく昼食。下りはショートカットの道ではなく、林道を戻った。 火ノ岳山頂の気持ちの良さは想定外のことでした。 |
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火ノ岳登山の林道駐車地から南東へ20分あまり車で走り、箕岳園地駐車場に着いた。 ここからこの日最後、第3座目の登山スタート。箕岳園地入口が登山口である。旧火口底は一面芝生で真っ平ら、周囲を桜並木に取り囲まれている。春の桜の季節はさぞや、と思われる。 その端から火口壁稜線の舗装遊歩道を山頂まで緩やかに登る。半周してすぐ山頂に到着、展望台がある。 南は東シナ海が広がり、北に目を転じると昼前に登った鬼岳、火ノ岳の対照的な二つの山の姿が見える。 下りは未舗装登山道、やや背の高いススキの中、登りと同じく穏やかに降りて行く。何とものどかな、いい気分である。 登山道の終わり、ツワブキの黄色のお花畑が今日の登山の締めくくりであった。 |
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鐙瀬溶岩海岸見学は今日の山行の「おまけ」である。 展望台から溶岩海岸を眺めたり、その先に見える箕岳と臼岳の可愛い双子のような旧火山の姿を愛でたり、遊歩道を散策したり、ビジターセンターで勉強したり、この「おまけ」も楽しめた。 このセンターから荒川まで車で45分、予定より1時間早く15時30分に着いた。 まず民宿「みやこ」に行き、部屋割りなどをして後、温泉である。男性組は「荒川温泉」、女性陣は宿の温泉、それぞれ汗を流した。 |
(民宿「みやこ」7:20⇒7:30七ツ岳登山口)
(1) 七ツ岳登山口から寺脇分岐(十字路)まで 七ツ岳登山口7:40→[60]→8:40七ツ岳山頂8:50→[20]→9:10第4峰9:15→[20]→9:35第2峰9:45→[30]→10:15寺脇分岐(十字路) (2) 寺脇分岐(十字路)から、父ヶ岳往復、父ヶ岳登山口まで 寺脇分岐(十字路)10:30→[20]→10:50小ピーク(登り詰め地点)→[第1・第2ピーク経由、1:25]→12:15父ヶ岳(昼食)12:35→[1:20]→13:55寺脇分岐14:00→[「巨木コース」・七嶽神社奥殿経由、20]→14:20父ヶ岳登山口 (父ヶ岳登山口14:30⇒14:35七嶽神社14:45⇒14:55民宿「みやこ」) |
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早朝、散歩がてら港に行ってみた。海面からもやが立っている。海面温度より気温が低いためである。そのもやの遙か向こうに、この日登る七ツ岳のシルエットがくっきり浮かんでいた。 七ツ岳登山口で入念な準備。何しろ、今日は今回山行のメイン登山である。 登山口、草づみ地蔵堂の門からスタート。 いきなり急登、ジグザグの登山道、登り始めなのでごくゆっくりと進む。 それでも、気温が低いにもかかわらず、汗ばんできて衣服調整しなければならない。 途中1回、岩場の連続する急坂の手前で小休憩を取る。 その後、岩場を乗り越え一気に山頂到着。登山口から1時間であった。 山頂に着くと、抜けるような青空、気分爽快、これからの縦走の楽しさを保証してくれた。天に感謝。 九州百名山の七ツ岳山頂は7つの峰の第7峰で、ここからホルンフェルス(角の岩)の6つの岩峰を越えて行く。それほどきついアップダウンではないものの、適度のスリルのある面白い歩きである。私個人としては2度目であるが、今回もやはり面白かった。 寺脇分岐まで歩き、一段落。ここで、七ツ岳縦走という一つの達成感を感じる。 ところが、ここまでは未だこの日の登山前半でしかなかった。 後半、この寺脇分岐から父ヶ岳往復はきびしかったのである。 |
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寺脇分岐から登山後半開始、直後いきなり急坂の直登20分。樹木を切り開いた登山道が、文字通り一直線に上に延びている。 急登の上、上の方では大きな岩が重なっていて登山道も明確ではない。進路を確認しながらあえぎあえぎ登った。 このきつい登りを終えて小休憩。そこから先は父ヶ岳の手前まで楽しい尾根歩きと思っていたのだが、これが大間違い。そんな手軽な歩きは許されなかった。 登山道ははっきりしており、迷うことはないのだが、大きなピークを3つほど越えて行かねばならなかった。これは地図を読んで予想していた道の状況とはまったく異なっていた。 小さなピークも含め、この登山道はトラバースすることなく、忠実に尾根を走っている。これらのアップダウンは七ツ岳のピーク群よりもよほど大きく、きつく感じられた。しかも、往復するのである。 この父ヶ岳は福江島最高峰であるにもかかわらず、登山道に人があまり入っていないようであったが、なるほどそうであろうと納得できた。 山頂への最後の急登後、やっと父ヶ岳に着いた。しかし、山頂からの展望はあまりよくないし、狭い。 この山頂で昼食を摂ったのだが、空模様が怪しくなったので、長居はせず、下山開始。 寺脇分岐まで、1〜2回の小休憩を取ったのみ、ほぼ一気に降りてきた。登りよりも20分あまり早かった。 寺脇分岐に戻ると一安心、あとは登山口まで20分下るだけ。 その安堵感と達成感のためであろう、そこで撮った記念写真の皆さんは実にニコヤカであります。 寺脇分岐からの下山は巨木コース。 |
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巨木コースを楽しく下り、七嶽神社奥殿を過ぎ、石段と石畳を慎重に降りる。 この日の登山のゴール、父ヶ岳登山口に到着すると「みやこ」のご夫婦が運んでくれた我々の車がちゃんと待っていた。 車に乗り込む頃、小雨が降り始めた。早めに降りてきてよかった。予定では15時に下山終了だったが、スタートが20分早かったのと、父ヶ岳往復の時間が短縮されたおかげで、予定より40分早くゴールできたのである。 七嶽神社に寄り参拝、山登りのお礼をして、車道をちょっと走った道脇の広場に車を駐め、七ツ岳を背景に記念写真を撮った。バンザイである。 (注:画像No.0022、手前女性が左手に持つのはでっかいヤマノイモである。この広場すぐそばの畑で芋掘りをしていた方からいただいた。これは摺りおろしてこの日の夕食に添えられ、酢醤油を垂らして味わった。新鮮で大変うまかった。) 「みやこ」に戻って一息入れ、この日も「荒川温泉」と宿の温泉の楽しみ。少々ハードな歩きの後だったので、温泉の心地よさは格別だった。 今回の山行メイン登山を無事終え、夕食はちょっとした宴会気分、女将さん共々全員で写真に納まった。 天気もよかった、充実感に満ちた大満足の一日でした。 |
(1) 大瀬崎灯台・大瀬山 大瀬崎灯台駐車場11:00→[25]→11:25大瀬崎灯台11:35→[40]→12:15大瀬山(祈りの女神像)12:20→[05]→12:25大瀬崎灯台駐車場 (2) 御嶽 御嶽登山口駐車場13:35→[25]→14:00御嶽14:10→[20]→14:30御嶽登山口駐車場 |
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第3日目、山行最終日。前夜、前線が通過したらしくはげしい雨風だった。朝になっても、風はいくぶん弱まったものの、雨が依然として降り続いた。しかし大した雨ではない。 8時過ぎに宿を出る予定であったが、これでは大瀬崎観光は楽しくない。ということで、しばらく宿で時間を過ごし、様子を見ることにした。朝食時間も遅らせてもらった。 時間があったので、私は一人港を散策した。 やがて雨が上がったので、計画通り行動することにし、10時過ぎに宿をあとにした。 まず、井持浦教会に寄って、教会の建物や内部、ルルドなどを見た。教会の庭のソテツの彼方にあとで登る御嶽が眺められた。 |
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教会の次は大瀬崎灯台と大瀬山である。灯台を見て帰路大瀬山に登ることにする。 大瀬崎駐車場奥から灯台への遊歩道に入る。遊歩道はコンクリート舗装で、緩やかに灯台へ下る。約1.2km。 北西の風が強いが、樹林が風を遮ってくれるので歩きやすい。しかし、舗装遊歩道は雨に濡れて滑りやすいので用心しながら下る。 やがて樹林帯を抜け、灯台の建つ岬が眼前に広がる。左右は断崖絶壁の景観。遊歩道と階段をジグザグに下り、鞍部から灯台へ登る。 観光客は我々だけである。もっとも、この灯台まで往復するだけでも1時間以上かかること、帰路の登りがきついこと、などを考えると、普通の靴を履いた観光客が気安くここまで来るとは思えない。 灯台から曇天のもと、荒波の立つ東シナ海を眺めた。また、大瀬崎のすさまじい断崖も見渡せた。 今や無人の大瀬崎灯台は岬の先に堂々と、孤立して立っていた。 |
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帰路、遊歩道が駐車場に近づく辺り、右へ分岐する遊歩道へ入り、大瀬山へ向かう。 「無電之址」、海上保安庁電波塔の緩やかなピークを通り大瀬山に到る。 大瀬山山頂には「祈りの女神」像と鐘がある。展望もすばらしいが、なにしろ曇り空で景色が映えない。残念。 山頂から近道を通って駐車場に降り、奥の駐車地に戻った。 |
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大瀬崎から御嶽への途中、井持浦教会近くのレストラン「NEWパンドラ」で昼食。レストランと言うより、ドライブインの感じである。 ここでは、一人を除いてこの店名物のウツボ料理(ウツボ唐揚げ定食)なるものを注文した。その食味は?うーん、何とも微妙、と言っておくことにする。 昼食を終え、御嶽へ向かう。新しい「玉之浦トンネル」手前を左折、このバスの走る道路(県道50号)が右へ大きくカーブする所(「戸竹口」バス停)左手が御嶽登山口駐車場である。 ここから今回の山行最後の登山開始。 御嶽は標高180m足らずの小さな円錐形の山である。登り口から25分、反時計回りにぐるぐるとらせん状に登山道を登ると山頂、ウォーキング程度の山登りだが、大変面白かった。 巻いて登るだけに、登山道の傾斜は緩く、よく整備されていて気持ちよく歩くことができる。 まともな理由があるのか、しゃれかどうか分からないが、頂上の石積み(昔の「狼煙台」)までぐるぐる巻いていたのには思わず笑ってしまった。 |
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頂上には御嶽魚見所(おんたけうおみしょ)があり、昔ここから玉之浦湾に入り込んだブリの群れを発見すると、狼煙(のろし)をあげて、下の漁師に知らせたということである。それだけに、見晴らしは抜群、玉之浦湾の様子が隅々まで見渡せる。 下りは時計回りにぐるぐる巻き戻す形でのウォーキングとなる。 この御嶽往復は1時間もかからない今回山行最後のやさしい軽登山であったが、まったくストレスを感じさせない、山行全体のほどよいクールダウンになった。 ここから福江島南岸の国道を通って福江市街へ戻る途中、富江の温泉センター「たっしゃかランド」にゆっくり浸かって疲れを癒やすことができた。この温泉入浴料、65歳以上は300円、この安さも我々の気分をほぐしてくれたようである。 |