山行記録

配崎山

配崎山遠見番所跡

2021年4月11日(

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© 2021 Kengo Tachibana
Updated: April 11, 2021
Last modified: April 20, 2021


ball_magenta2.gif 山行概要
  • 山名(読み方、標高):配崎山(はいさきやま、44m)
  • 県名/山地・山群・地域など:福岡県/糸島市
  • 山行期日:2021年4月11日(
  • 山行形態:単独、日帰り
  • 日程
    • 移動:車で大入港防波堤(登山道)入口(駐車地)まで
    • 配崎山登山:10時から約1時間
    • 移動:大入港防波堤(登山道)入口(駐車地)から車で
  • 日誌
    • 糸島市大入(だいにゅう)の大入港防波堤の釣り状況を見に行った。ついでに、前から気になっていたこの小さな半島最高地点の配崎山(標高44mの超低山)とその遠見番所跡を訪れた。
    • 釣り場の防波堤には10人あまりの釣り人が見えた。皆イカ用餌木を使ったルアー釣りで、アオリイカ狙いのようだ。
    • 駐車地へ戻ってきた人たちに釣果を訊いてみると、全くダメとのことだった。潮の加減もあるのだろう。
    • 配崎山に登り、その先にある江戸時代の遠見番所跡にも行ってみた。全行程1時間の超軽登山だった。


    【配先遠見番所】―参照:二丈地理全誌、城郭放浪記―
    • 寛政5年(1793年)、当時日本近海で異国船が急増したため、中津藩によって、その飛領地であった大入村の配崎山にも異国船監視番所が築かれた。 文政11年(1828年)に一旦廃止となったが、天保14年(1842年)に再建された。
    • 配崎山遠見番所は大入の玄界灘に突き出した配崎山の山頂三角点北にある。崩れた低い石垣の跡があるだけで、標識の類いはない。


    【大入港】
      ―空中写真―
      左:2020(令和2)年11月12日撮影(Google Earth)、右:1948(昭和23)年11月9日撮影(国土地理院、空中写真)
       
    • ウェブページ「時空紀行 特攻艇秘匿基地 大入港」によると、「太平洋戦争前はこの港は畑だった……畑を掘って人工的に造れられた港」ということが聞き込みで分かったとのことである。
    • 港は現在綺麗な縦の台形だが(上の左の画像)、大戦終戦(昭和20年8月15日)後間もない昭和23(1948)年当時はかつての秘匿基地の姿をよくとどめている(上の右の画像)。
    • 港全体は半円を描き、特攻艇「マルレ」(後述)を納めるドックが12個あったことが明らかである。恐らく、大戦中、ドックのコンクリート区切りの上に迷彩の屋根が覆い、特攻艇を隠していたのではないかと思われる。
    • 終戦後、コンクリート区切りは上部(北)の3個を残して撤去され、残った3個の一番内側の一個を固定桟橋として改修、プレジャーボートなどが係留されている(あとの二つはほとんど壊れかけている)。中央の浮き桟橋はその後新しく作られたのだろう。
    • この港は、それが作られた経緯から、また現状を見ても「漁港」ではない。その設備がまったくないからである。現在、港内岸寄りの水深は-1〜2m前後、係留されているのはプレジャーボート類が多い(当然、大潮の干潮時、係留の船は露出する海底の土砂の上に横たわる形になる)。漁船は捕った魚や海産物を近くの深江漁港、または福吉漁港へ運ぶのではないだろうか。
    • 漁船はいずれも小型で、数も多くない。そのほとんどが港入口水路左右(南北)に延びる堤防内側に停泊している。いくつかは遊漁船で、かなり昔、その内の一つに乗って玄界灘で何度も大きなアジを数多く釣った懐かしい思い出がある。
    • 特攻艇「マルレ」
      四式肉薄攻撃艇(よんしきにくはくこうげきてい)は、第二次世界大戦時に大日本帝国陸軍が開発・実戦投入した小型肉薄攻撃艇。秘匿呼称は連絡艇(れんらくてい)で、頭文字をとって符号とし、〇の中に「レ」か「れ」を書いた、マルレ艇の通称で広く知られる。主にトヨタ自動車と日産自動車製の60馬力程度の自動車用エンジンを搭載したモーターボートで、艇体後部に250 kgまたは120 kg2個の爆雷を装備していた。装甲はなくベニヤ板製であった。緑色の迷彩塗装を施したために、実戦部隊で名づけられたアマガエルの通称・愛称をもつ。(ウィキペディアによる)

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ball_magenta2.gif 配崎山登山記録
  • 天候:晴、気温約20℃以上
  • 行程:大入港防波堤(登山道)入口(駐車地)から往復、全行程1時間、実歩行1.1km/50分、休憩10分
  • コース地図・時間
  •   大入港防波堤(登山道)入口(駐車地)10:00頃→[25分]→10:25配崎山・遠見番所跡(10分休憩)10:35→[25分]→11:00頃 大入港防波堤(登山道)入口(駐車地)


  • 登山状況
    • 「カッパの刀伝説」の石碑を左に見て、登山道入口から北へ50mほど上ると尾根切通しの小さな峠である。直進すれば直ぐ北の浜に出る。
    • この峠が配崎山登山口で、そこを左(西)直角に曲がり、尾根筋を西へ向かう。自然林の道は傾斜が緩いが、かなり荒れた箇所と登山道や踏分の不鮮明な区間が多い。ただ、尾根筋を登り続ければよい。
    • 300mほど歩いて配崎山に着く。なだらかな山頂には三角点がある。その先へ少し進むと遠見番所跡で、土台の崩れた古い石垣跡でそれと分かる。
    • 番所のあった頃は見晴らしがよかったはずだが、今は辺り一帯雑木が大きく育ち、繁っていて、山頂と同様、眺望は全く得られない。
    • 山頂から南西へ進めば村道に出そうだが、それは止めて来た道を引き返した。そして登山口から北の浜へ出て景色を楽しんだ後、駐車地へ戻った。

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ball_magenta2.gif アルバム
    :画像をクリックすれば大きな画像になります。各ブラウザの「戻る」ボタンでこのページへ。)
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    大入港防波堤入口、6〜7台駐車可
    満車だったのでその手前道端に駐車
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    右、防波堤への道
    先の横に延びるのが防波堤
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    直進、登山道入口
     
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    登山道入口
    「カッパの刀伝説」の説明板
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    その石碑
     
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    石碑から少し上る
     
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    直ぐ尾根切通しの峠、登山口
    左(西)の尾根へ
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    小さな可愛い道標
    設置に感謝
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    自然林の尾根の道
    大木が多い、意外だった
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    しかし、道は荒れ気味
    道筋が不鮮明
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    尾根筋を辿って配崎山に着いた
    三角点、標高は44.1mです
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    さらにちょっと先へ進む
    遠見番所跡
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    遠見番所の石組み跡
    案内板はなくなっていた
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    樹間から海を見ながら
    尾根筋を戻る
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    登山口に戻り、北の浜へ
    東方面の海岸
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    西方面
    やや左手に姫島
     
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    大入港、内陸中央部から
    正面が港入口、左は中央浮き桟橋
     
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    港北部、3個の残存ドック仕切り
    左一番目は先端の一部
    右3番目は固定桟橋

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